運動している人でも、肩は凝る
施術体験に来てくださったみなさんは、運動をされている方だったのですが、
肩周りの柔軟性が乏しい状態になっている方が多かったのです。
運動をしている人は、肩凝り・腰痛などの不調は、ほとんどない印象を持っていました。
ですが、今回の施術を通して、意外と誰でも不調になる可能性があるのだなと実感しました。
そういう私も、、
偉そうに描きましたが、私も身体のことを勉強するまでは、
毎日運動していたにも関わらず、肩凝りや太ももが張っていたりと、不調がたくさんありました。
肩凝りを本当に改善するなら運動だけでは足りなく、
正しい身体のケアをしていかなければならないのです。
肩凝りがあると、どうなるの?
集中力が落ちる
まず集中力が落ちます。運動中は身体動かしているので、忘れる瞬間もあるかもしれませんが、
練習と練習の細かい休憩時間などに肩周りの違和感が気になって、
次の運動までの集中力を少しづつ奪っていきます。
集中力を高い状態をキープして練習する方が、
同じ時間ででも得るものは変わってきますよね。
運動パフォーマンスが落ちる
肩凝りは、肩周り、首回りの筋肉が固まっていることが特徴です。
そのため、肩周りの可動域が落ちてしまうので、パフォーマンスが下がってしまいます。
体幹と連動していないために固まっている場合が多いため、そのような意味でもパフォーマンスは落ちています。
足を主に使うサッカーのような競技であっても、
体幹部分から腕の振りを上手く使えることで、
強いキックが蹴れたり、速く走ることができるようになります。
前回の立甲の記事でも書きましたが、
肩周りというのは、運動パフォーマンスを上げるために重要な要素を担っています。
その運動パフォーマンス向上の鍵を、
肩凝りによって捨ててしまっている可能性があります。
放置すると、
酷くなると、四十肩や、五十肩のように肩の可動域が狭まり、
腕が上がらなくなる可能性もあります。
これは、体幹と腕の筋連鎖が途切れてしまっていることで、
肩だけの筋肉で腕を上げる動作に慣れてしまい、
その負担に肩が耐えられなくなってしまい、
腕が上がらないということが起こってしまうのです。
日常生活で、高いものを取ったり、
家族や友達に手を振ったりできなくなるのは辛いですよね。
肩凝りがあることで、こんなデメリットがある。
- 集中力を下げる
- 運動パフォーマンスが落ちる
- 放置すると、四十肩などにも繋がり、腕を上げることが困難になる可能性がある
そこで、運動パフォーマンスを上げるために、
肩凝りを徹底分析しました!
そんなわけで、肩凝りによるパフォーマンスの低下を防ぐために、
肩凝りについて、筋連鎖や骨格、姿勢の観点から、徹底的に分析してみました。
どのように運動パフォーマンスを上げるかという観点から、
肩凝りの予防・改善方法を調べたので、
肩凝りがない方も必見の内容です!
トレーナーとして習った内容に加えて、様々な記事を読んでみた結果、、、
肩凝りには、4つのパターンがあることが判明!
そのパターンとは、、、
- 肩周りの筋肉が固まっている
- 腕の筋肉のバランスは悪い
- 股関節が使えていない
- 足首が固い
です!
1については、想像がついた方もいらっしゃるかもしれませんが、2〜4については意外に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
それでは、さっそく、、、
肩凝りになる原因の解説と、
改善のためのワークをご紹介します
これから紹介するワークを行う前に、
肩の上がりやすさや、動かしやすさなど現状確認をしましょう!
ワーク後の効果を実感しやすくなります。
それでは、それぞれのパターンを紹介していきます!
肩周りの筋肉が固まっている
肩凝りの人に共通する3つの筋肉の緊張
肩凝りの症状がある方は共通して、
僧帽筋・三角筋・菱形りょうけい)筋の3つのアウターマッスルが固まっています。
僧帽筋・菱形筋を緩める
この僧帽筋・菱形筋の筋肉を緩めるためは、
胸回りの背骨の柔軟性を上げて、多裂筋と呼ばれるインナーマッスルを
優位に使えるようにしてあげる必要があります。
そのために、オススメなのは背骨のワークです!
今回、胸椎7番と呼ばれる肩甲骨の下側の高さにある骨から、
上に向かって首の骨まで、14つの背骨を一つずつ動かしていきます。
最初は、動いているのか確認するのが難しいので、
なんとなく動いてるなぁという感覚でやっていただいて大丈夫です!
背骨のワーク(胸と首)
- 肩甲骨の下の部分と平行にある背骨を触る。(手が届かない方は、胸骨の下の部分を触る)
- 前と後ろで、動かしやすい方向に、3回動かす。
- 2で動かしづらかった方向に3回動かす。
- 左右で、動かしやすい方向に、3回動かす。
- 4で動かしづらかった方向に3回動かす。
- 一つ上の背骨を触る。
- 2〜6を繰り返し、背中の上の骨まで一つ一つ動かす。
三角筋を緩める
背骨のワークで対応できなかった三角筋については、
拮抗筋と呼ばれる広背筋をより使えるようにすることで、
三角筋の緊張を落とすことができます。
そして、広背筋を使えるようにするためには、
筋連鎖している前鋸筋と呼ばれる
脇の下にある筋肉を優位にするワークをすることで、
三角筋の緊張を落としてあげることができます。
脇のクロスポイントワーク
- 右の脇の下を左手で掴む。
- 中指、もしくは人差し指あたりに少し凹んでいるところを見つけて、そこをしっかり押す。
- 2でポイントを押さえたまま、脇を締めるように挟む動作を5回程度行う。
- その次に、2で押さえたポイントから動かすようにして、腕を5回程度回す。
- 片方向に回せたら、逆方向も5回程度回す。
上記の二つのワークによって、
肩凝りの直接的な原因となっている筋肉を緩めることができるはずです。
腕の筋肉のバランスが悪い
肘や手も肩凝りに繋がっている
三角筋という腕の筋肉は体幹だけではなく、
腕や手先の筋肉にも連鎖して関わっています。
肘から先の動きを大まかに2通りに分けると、
肘を曲げたり、手を握ったりする縮む動きと、
逆側の肘を伸ばしたり、手を開いたりする伸ばす動きがあります。
曲げる筋肉(屈筋)
この2つのうち、縮む側の動きは、【指屈筋】-【上腕二頭筋】-【大胸筋】と繋がりがあり、
これらの筋肉が優位になると、
背中が丸まり骨盤が後傾して、猫背になりやすくなります。
骨盤が後傾して猫背になることで、首が前側に倒れるため、
首を支える僧帽筋などの負担も大きくなり、肩凝りに繋がっていきます。
伸ばす筋肉(伸筋)
逆に、伸ばす筋肉は、【指伸筋】-【上腕三頭筋】-【三角筋】-【僧帽筋】と繋がりがあります。
三角筋・僧帽筋は、直接的に肩凝りの原因になり、
肩周りの柔軟性を下げてしまいます。
スマートフォンやパソコンなどの影響で、
屈筋が優位になりやすい。
現代の生活環境では、スマートフォンなどを使う場面が多いので、
屈筋側の方が優位になっている場合が多いです。
そのため、肘のクロスポイントワークを行うことで、
上腕三頭筋を中心とした伸筋を優位に使いやすい状態にするのが効果的です。
手首を含む手先の筋肉に対しては、
手のクロスポイントワークで、2つの屈筋を同時に刺激して、
縮んでいる筋肉をほぐすことで、
屈筋が優位になりすぎた状態をリセットすることができます。
肘のクロスポイントワーク
- 身体の前に突き出すように肘を曲げて、内側の骨の出っ張りを見つける。
- 1で押さえた出っ張りから、指2本分程度体に近い側ところにある、凹んでるところを逆の手の人差し指と中指で押さえる。
- その状態で、10回曲げ伸ばしする。
- 1〜3を、逆側の腕で行う。
手のクロスポイントワーク
- 中指の付け根のすぐ下にある膨らんだ部分を、逆の手で押さえる。
- 1を押さえたまま、グーパーを10回づつ行う。
それぞれのワークを実践していただくと、腕周りの筋肉がほぐれるだけではなく、
肩周りも動かしやすい状態ができているのを感じるはずです。
股関節が使えていない
股関節が使えていないというのが、どうして肩凝りにつながっているのでしょうか?
体幹の筋連鎖を紐解くと、このようにつながっています。
【頭長筋・頸長筋】-【横隔膜】-【大腰筋】-【腸腰筋】-【内転筋群】
股関節が使えていないときというのは、
上記の太文字になっている部分の筋肉が弱っているため、
骨盤が後傾してしまい、猫背の状態となりやすくなります。
その猫背の状態だと、背骨のワークのときにも出てきた、
多裂筋という筋肉が働きづらくなるのです。
股関節が使えないと、姿勢が悪くなる。
本来、骨盤の真ん中にある仙骨という骨に背骨が一つ一つ積み重なって、
上半身の体重を最も体に負担がないように支えています。
その状態が崩れて、骨盤が前や後ろに傾いていたりすると、
骨で支えられず、筋肉を使って上半身を支えないといけなくなるため、
肩凝りだけでなく、腰痛などの原因にもなるのです。
骨盤を安定させるためには、大腰筋が働きやすい状態を作ること、
内転筋やハムストリングスという太ももの裏の筋肉が優位になる状態を作る必要があるのです。
その2つをするためには、次の2つのワークを実施してください。
みぞおちと背中のクロスポイントワーク
- へそから指4本分上の部分を、両手で人差し指と中指で押さえる。
- 1で押さえた片一方の手を、1で押さえている部分の真裏の背中の出っ張っている部分に当てる。
- 1と2で押さえている背中の骨を動かすように前後に5回動かす。
- 同じように、押さえている部分から、左右に5回動かす。
- 同じように、押さえている部分から、5回ずつ捻る
股関節スクワット
- 両足を腰幅に開いて立つ。
- つま先を全て前に向けて、つま先と膝を同じ方向に向ける。
- 膝の力を緩めて、軽く曲げ、足の外側に体重が乗るように立つ。
- ビキニラインの真ん中あたりに手を当てて、その当てている部分からお尻を後ろに突き出すようにして出していく。
- 太ももの裏に張り感を感じたら、4で押さえている部分から元に戻すようにして上体を起こす。
- 4〜5を、5回繰り返す。
上記2つのワークを行うことで、骨盤が安定する状態ができます。
骨盤を立てて座る感覚が分からなかった場合は、
座るときにお尻のお肉を後ろにかき出して、坐骨と呼ばれる骨盤の底の部分が、
椅子や床に垂直に刺さる状態で座ると姿勢が良くなるので試してみてください。
足首が固い
最後のパターンです。この足首の固さも、肩にまで影響する要因になりうるのです。
立っているときは、上半身の体重を支える部分が骨盤から足側に移ります。
その状態となった時に、足首に固さがあると、
先ほどの股関節が使えていない時と同じように土台が不安定となってしまい、
最終的には負担は肩凝りまで繋がってくるのです。
先ほどと同じように、筋連鎖を図に表すと、このようになっています。
〜【大腰筋】-【腸腰筋】-【内転筋群】-【膝窩筋】-【後脛骨筋】
足首を機能的に使えるようにするためのアキレス腱のクロスポイントワークと、
足のクロスポイントワークをご紹介します。
足のクロスポイントワークに関しては、
足の指を動かす習慣がない方が、力を入れてやってしまうと足を攣りやすいので、
最初は力を入れ過ぎないようにやってみてください。
アキレス腱のクロスポイントワーク
- くるぶしから、指4本から5本程度上を見つける。
- 1のポイントから足の後ろに辿り、真裏にあるアキレス腱を両手で押さえる。
- 2で押さえた状態で、足首を5回ずつ回す。
- 5回回したら、逆側にも5回回す。
- 1〜4を逆の足でも行う。
足のクロスポイントワーク
- 足裏の真ん中の部分を両手の親指で押す。
- 1のポイントを押したまま、足の指をグーパー10回する。
さて、最後のワークまで完了しました。全てのワークをやった後で、肩周りの動きを再度チェックしてみてください。
動かしやすさが、かなり変わったのではないかと思います。
肩凝りになりづらい、機能的な身体の使い方を覚える必要がありますが、
これを続けていくだけでも、肩凝りは軽減できます。
ぜひ、何度もこの記事を見て、繰り返してみてください!
P.S. 肩凝りに悩む方を減らしたい
今回の記事で、肩凝りの方ができるだけ減らしたい良いなと思っています。
もし、紹介したワークをやってみて、肩凝りがマシになった!
というような方がいらっしゃいましたら、ぜひ、この記事にコメントを残して、
肩凝りに悩んでいる方にシェアしていただけると嬉しいです!
参考ブログ
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