一流のアスリートほど、身につけている肩甲骨の自由な動き
一流のアスリートであればあるほど、肩甲骨を自由に使うことができています。肩甲骨を自由に使えるようになるためには、立甲という肩甲骨を立てることが必須条件となります。
メジャーリーグで、肘の怪我から打者として復帰し、大活躍している大谷翔平選手は、メジャーリーグの数いる選手の中でも肩甲骨を自由度が高く、それに伴って体幹との連動性が高まり、あの素晴らしいパフォーマンスにつながっています。
運動していない人にとっても、身に付けない理由が見つからないほどのメリットがある
またその立甲を身に付けることは、運動パフォーマンスの向上だけではなく、運動していない人にとっても生活上のストレスとなる肩凝りの解消をはじめとしたメリットがたくさんあります。
もしあなたが運動をしていなくても、、、
- 前鋸筋という脇の下の筋肉を利用しやすい環境になり、広背筋といった大きな筋肉も連動して働くため代謝が上がり、脂肪が燃焼されやすい体になる。
- また前鋸筋は、横腹にある腹斜筋・下半身をつなぐ腸腰筋と連動して利用しやすい環境になるため、腹圧を高まり、お腹周りが引き締まる。
- 腕を動かす際に体幹がつられて動くといった影響が少なくなるため、疲れづらくなる。
- 肋骨に柔軟性が生まれるようになるため呼吸が深くなり、集中力が高まる。
- 肩周りの筋肉の負担が分散されることで、肩凝りが軽減される。
もし運動しているなら、
- 肩甲骨から腕まで一直線上で使えるようになり、大きな力を発揮できるようになる。
- 肋骨と肩甲骨が分離して動かすことができるようになり、可動域が広くなる。
- 肩甲骨の動きと身体の動きを分離でき、また下半身との連動性が高まることで、体幹の安定性が高くなる。
- 肩の関節への負担が減り、体幹が安定して無駄な動きが減ることによって、怪我のリスクが下がる。
肩甲骨が自由に動かせない状態を体感する。
ここまで書いたところで、肩甲骨が運動パフォーマンスにつながっていることを信じられない方もいらっしゃると思います。そのような方のために、腕立て伏せで体感する方法をお伝えします。
肩甲骨を寄せることで、パフォーマンスが下がることはすぐに体感できます。
信じられない方は、これを試してみてください。
キツかったら、その時点で終わっても構いません。
- 普通に腕立て伏せを10回やる。
- 肩を耳に近づけるように上げた状態で、腕立て伏せを10回やる。
- 脇の下の筋肉の前鋸筋を10秒~15秒ほど擦って、肩を骨盤に近づけるように下げた状態で、腕立て伏せを10回やる。
2の腕立て伏せが一番キツく、3の腕立て伏せが一番簡単に身体をあげることができたと思います。
2では、肩甲骨を寄せて上げることで、肩甲骨の自由度を下げて腕立て伏せをすることで、特定の筋肉に集中して負荷がかかったので、腕立て伏せが辛い状態となりました。
逆に3は、肩甲骨は立てた状態に優先的に使われる前鋸筋を意識しやすい状態を作ることで、腹斜筋、大腰筋といった体幹周りの連動性を高めることで負荷を分散して、腕立て伏せをしたので、軽く身体を上げることができたのです。
トレーニングでは負荷が強い方が、トレーニングの満足感は高まります。
しかし、運動をするなかで、全身を連動させずに一つの筋肉を使うような場面はほとんどなく、実際の運動でも身体の連動性が低い状態での使い方を覚えてしまうでしょう。
立甲を実際にやってみましょう!
では、肩甲骨を自由に使えるための第一歩、立甲を実際にやってみましょう!
- 手を肩の下につき、指先は真っ直ぐ前に向けます。膝は股関節の下に置く。
- 肩甲骨の間を広げて、広い背中を作るイメージを持ち、両腕で床を押す。
- 肩を下げて(股関節側に近づける)、脇の下の力を感じながら床を押す。
- 脇を締めた状態をキープし、頭、おへそのあたりを脱力し、床に近付ける。
- 10秒ほど、その体勢をキープする。
肩甲骨を立てることができましたでしょうか?あなたが、運動を普段からやっていたり、筋肉が柔らかく柔軟性に富んでいたら、比較的簡単に肩甲骨を立てることができたかもしれません。
簡単にですが、良い立甲と、ダメな立甲を図解したので、これと見比べて、上手くできてるか見てみてください!
肩甲骨を立てられなかったら、、、
今回、立甲ができなかった方は、大胸筋や腹直筋、背骨に沿って付いている脊柱起立筋や、肩甲骨と背骨をつないでいる菱形筋という筋肉が緊張して固まっているなど様々な要因が考えられます。
一朝一夕で身体をほぐすことはできないので、ストレッチをなどして徐々に身体の緊張を落としていきましょう。
そして、裏技である肩甲骨剥がしという施術を行うことで、立甲の習得が早くなります。
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